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毛髪の損傷
毛髪は次のようないろいろな要因により損傷します。

日常の手入れ
ブラッシング、シャンプー、タオルドライ、ドライヤー、ブロー、ホットカーラー、ヘ アスプレー、カットの不良

化学処理
過度なブリーチやヘアカラー、技術不良なパーマネントウエーブ

生理的要因
ホルモンのバランス、ストレス、毛質、偏食、ダイエット、栄養不良

環境
日光(紫外線、赤外線)、温度、乾燥、海水、潮風、プールの塩素、大気汚染

 毛髪に酸、アルカリ、酸化剤,還元剤などを作用させると毛髪中の側鎖がゆるんだり切れたりし、時には主鎖までも切れたりすることがあります。このような化学的変化を受けた毛髪は、適切な処置を行えば大部分は元の状態に復元しますが、たとえばパーマをかけるということは、アミノ酸のシスチンとシスティンの間では可逆的に変化しますが、オーパータイムなどでシスチンがシスティン酸に変化してしまうと、この場合には元には復元しない永久変性毛になってしまいます。さらにシスチンの含有量が低下すると強度や伸度を低下させてしまい、弱くて脆い毛になってしまいます。
 一本の毛髪でも、根元と毛先では違い一般に毛先側が損傷している場合が多いので、強度、伸度、水分量などは低くなっています。

育毛剤・養毛剤
 養毛剤、育毛剤というのは現在生えている頭髪をいかに護り育てていくもの。発毛促進剤はそのものズバリ、毛を生やす薬ということになりますが、円形脱毛症などの場合のように、ウブ毛も無くなったような所から生えてくる場合は発毛と言い、男性型脱毛症のような場合は、ウブ毛を育てていくということから育毛ということになりますが、厳密な区別が無いので混同して使われているのが現状です。
 現在発売されている養毛剤、育毛剤などは厚生省の認可を受けたもの(インターネットや広告で輸入代行を行っている未認可のものを除く)であれば、効果に対するデータはきちんとしたものと理解しても良いと思います。ただし、これらは自分の症状に合ったものかどうか知らないで使ってもあまり効果のあがるものではありません。また、即効性は期待しない方が良いです。なぜならば、頭髪は人間の細胞のなかでも腸の絨毛細胞とならんで分裂が非常に早く、それをさらに早くしてしまうと異常細胞が発生し、ガン化する恐れもでてきます。

●育毛剤・養毛剤の作用分類●

細胞賦活・酵素賦活剤
セファランチン、センブリエキス、ヒノキチオール、感光色素、モノニトログアヤコールナトリウム、プラセンターエキス

ホルモン作用
ジエチルスチルベストロール(合成女性ホルモン)、エチニルエストラジオール(合成女性ホルモン)、グリチルリチン酸アンモニウム(副腎皮質ホルモン)、プレドニゾロ ン(副腎皮質ホルモン)

ビタミン類
dl-α-トコフェロール(ビタミンE)、ドヒフラールA(ビタミンA)、ピリドキ シン(ビタミンB6)、パントテン酸カルシウム、パントテン酸誘導体

角質軟化剤
サリチル酸、乳酸、酵素

殺菌剤
レゾルシン、塩化ベンザルコニウム

血管拡張剤
安息香酸、トウガラシチンキ、ニコチン酸ベンジルエステル

皮膚刺激・カユミ止め剤
カンフル、メントール、塩酸ジフェンヒドラミン、(坑ヒスタミン剤)

その他
シスチン、レシチン、コレステロール

 養毛剤、育毛剤の効果については、期待が大きすぎる人にとっては期待どおりにならないと、効かないと思われる場合も多く、効果の測定法があいまいで、ある人にとっては昔の自分の頭髪の状態にならなければ効果が無いと感じたり、抜け毛の数が少しでも減れば効果があると感じる人も多い。認可を受けたものであれば、ハゲが目立たなくなった。短い頭髪が伸びるようになった。異常脱毛が減ったという人たちもいるので、それなりの効果は期待できると言えます。

マッサージ

マッサージ
 マッサージは、なでたり、もみほぐしたり、またその部分の関節を運動させることにより、疲労を回復させることによって病気を治したりする技術です。
 中国で起こり、日本に伝わったあんま(按摩)法は、東洋医学伝統の手技療法で、抑按調摩の法と言われ、ツボが連なるすじ道である経絡に沿って、圧すことにより機能のたかぶりを抑える「按」と、なでることにより機能の衰えを整える「摩」を組み合わせた治療法です。
 マッサージと抑按調摩の治療法は手技が似ているため、現在ではそれぞれの長所を採用し、総合して臨床に応用し、両者を総称してマッサージと呼んでいます。

指圧
 指圧は東洋古来の抑按調摩の法に、柔道の活法と、導引の手技などを加えて発展してきた独特の経験療法で、マッサージの基本手技の圧迫法のテクニックを症状に適応するように体系づけたものです。
 現在は手、機械、または電気器具、その他、電流、光線などを用い、身体組織の機能を回復させたり、持続させるために、身体に加えられる科学的体系をいいます。
 ツボを軽く圧し、痛ければ(実痛)機能がたかぶっているので、これを鎮めるためには強めに圧する「しゃ法」を行い、反対に圧しても痛みを感じない(虚痛)で、かえって気持ち良いというような場合は、機能がかなり鈍り衰えているので、これを補うためには軽く圧する「補法」を行います。
 理容店で行うマッサージは、シャンプーの終わった頭皮や頭毛に、養毛料、育毛剤などを塗布し、主に頭部を中心とするリラクゼーションのためのマッサージや、体調を整える按摩、神経を落ち着かせる指圧などを適宜組み合わせ、血液の循環を良くし、疲れをいやし、気分爽快にするなどの効果が期待できます。
 養毛料、育毛剤を塗布することにより、頭皮、頭髪を清潔にし、快い刺激と爽やかな清涼感を与えます。また、理容マッサージは頭部、頸部、肩の部分に適度な刺激を与え、神経の緊張をやわらげ、血液、リンパなどの体液の循環を良くし、頭皮の生理機能を高めたり、回復させ、持続させるなどを目的として行います。その結果、代謝作用が良くなり、健康な皮膚になり、丈夫な生き生きした頭髪もできるのです。

マッサージの生理的作用
 適度なマッサージを行うことにより、筋肉や神経の緊張をやわらげ、身体の自然な機能を回復させ、リラクゼーションや快感を与え、心身ともに適度な休養を与えることが必要です。マッサージの直接的な結果は皮膚に現れ、マッサージされた部分はその機能的な働きを増し、血行を盛んにし、分泌を盛んにし、栄養の吸収および排泄を盛んにします。
 マッサージの生理的作用をまとめると、次のようになります。

① 体液の循環を良くする。
② 神経や筋肉の働きをよくする。
③ 皮膚の生理機能をたかめる。
④ 精神的休養を与える。
⑤ 痛みが時としてはなくなる。

ツボ

 自分自身の生理機能を高めるための手軽な方法としては「ツボ刺激」で、指圧などでツボそのものを刺激したり、シャンプー中にツボを刺激をすることにより頭皮の機能を高め、抜け毛を防ぐとともに、髪の発育をはかります。
 ツボは簡単に言うと体の表面のある部分と、体の内部がどのように関連し合っているかを経験的に突き止めたもので、体の表面のある部分に刺激を与えると、内蔵の病気に効いたり、逆に内蔵に変化が起こると体のツボに変化が表れます。そのため、全身のいろいろな症状にツボが用いられます。
 特に髪や脱毛に有効なツボとしては、まず頭頂部にある百会、ぼんのくぼの両脇にある天柱、風池のツボで、こうしたツボを刺激することで、脳下垂体の働きが活発になり、ホルモンの分泌がよくなったり、自律神経の乱れを抑え、頭皮や首の血行がよくなることから髪の発育に良い影響があります。
 最近目立って増えているストレスが原因の円形脱毛症に関しても、こうしたツボ刺激のリラックス効果は有効です。
 シャンプー中にツボ刺激を行うには、刺激の少ないシャンプーで泡立て、まず両手の指を組むようにして、親指の先で天柱、風池を押すようにして刺激を与え、そのまま両手の平で頭頂部の百会に向けて頭皮をもみ上げるようにしながら洗います。
 自分の手や指で行うのが面倒だという人は、ウッドブラシやバンブーブラシを用いて叩いたり、押したり、ブラッシングといった刺激を行います。

髪に有効な足のツボ
 足にも髪の毛のためのツボがあります。足の内側くるぶしから膝の内側にかけての腎経のツボで、水泉、大鐘、交信、築賓、陰谷の五つのツボは体力を高め、髪の力を高めて艶を良くしますので、浴用ブラシやタワシ、スポンジ、あかすりタオルなどで入浴時によくこすり上げることなどを習慣にしてみて下さい。

お近くのサロンで、一度状態を診てもらってはいかがでしょうか?

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