Barber-shopという言葉には、名詞で理容店・理髪店という意味がありますが、形容詞的に使われる時には、男性のよく合った4重唱という意味をもちます。(アメリカ口語)
日本において理容店は、「浮世床」などに代表されるように、街の人気のある集会所、地域の情報交換・発信の場としての役割を果たしていましたが、欧米においても同様で、人が多く集まる活気のある場所でした。ただ、日本の場合には、店に置いてあるのが将棋盤でしたが、欧米、特にアメリカの場合には演奏好きのための楽器でした。この点が一番大きな違いだったそうです。
このバーバーショップ・カルテットは、そこに集った音楽好きの即興演奏からはじまったもので、アメリカを代表するバーバーショップ団体のSPEBSQSA(全米バーバーショップ保存振興協会)が行うコンテストも開かれているそうです。「バーバーショップ・カルテット」-その楽しげな雰囲気が伝わってくるエピソードです。
日本では、現在唯一のバーバーショップ・スタイルのコーラスグループ「東京バーバーズ」が各地でコンサート活動を行っています。1990年代初期から本格的バーバーショップ・スタイルのグループとして活躍し、1998年には、ハワイのホノルルで開催された環太平洋地域のバーバーショップ・コーラス・コンテストに初出場したほか、2000年7月、アメリカのカンサスシティで開催の第11回ワールド・ハーモニー・ジャンボリーにも招待されています。もし、お近くでコンサートがありましたら、ぜひ一度聴いてみてください。