2008シカゴ世界大会

 

シカゴ世界大会で金メダル獲得! 16年ぶりの団体総合優勝の快挙

シカゴ世界大会のシニア、ジュニアで団体総合金メダルを獲得し、脱のダブルタイトルの快挙を果たした日本理容代表チーム

会期:2008年3月1、2、3日
会場:アメリカ・シカゴ
   マコ―ミックプレイス

  シカゴ世界大会で団体総合金メダル
  シニア、ジュニア、初のダブルタイトル

1st prize is RISING SUN,JAPAN!――

  3月1日から3日、アメリカ・シカゴのマコーミックプレイスで開かれた第32回世界理容美容技術選手権大会(2008シカゴ世界大会)で、日本理容代表シニアチームがテクニカル・カテゴリーで団体総合金メダルを獲得した。ジュニアチームも同じくテクニカル・カテゴリーで総合優勝を成し遂げ、日本理容代表初のダブルタイトルとなった。

  3月2日に行われたテクニカル・カテゴリーには、シニア競技に佐藤秀樹、飛田恭志、宮坂友有樹、近和徳、中本欽也の5選手が、ジュニア競技には木村亜里須、笹原昌之、芳賀舞子の3選手がエントリーして、それぞれクリエイティブ、クラシックカットの2競技を行った。
 競技の結果、シニア・クリエイティブで佐藤選手が2位、宮坂選手が3位に、クラシックカットでは3位に佐藤選手、4位に宮坂選手、5位に飛田選手がそれぞれ入賞を果たし、ジュニアでも、クリエイティブで木村選手が優勝したほか、芳賀選手が4位に入賞、クラシックカットでも芳賀選手が2位にくい込むなど、日本の技術力を示した。
 各部門競技終了後の3日、マコーミックプレイス内のアリエクラウン・シアターで表彰式が行われ、各国上位3名の得点で競われる団体総合の成績が発表された。
 シニアチームは、強敵ポーランド、イタリアを退けた日本が堂々の総合優勝を成し遂げ、ジュニアチームも初の総合優勝を果たした。
 日本理容代表は、1992年、日本で行われた第24回大会で団体金メダルを獲得した後、96年のワシントン大会以来、6大会で連続してメダルを獲得し世界をリードしてきたが、惜しくも金メダルには至らず、今大会に捲土重来を期して16年ぶりの悲願を達成した。

  翌3日には、フッション・カテゴリー競技が行われ、シニアには栗野大輔、山崎伸司、山口貴志の3選手が、ジュニアには鈴木大樹、堤悠紀、蓮沼拓人の3選手がそれぞれ出場して、ストリートファッション、トレンドカットの2競技を行った。
 その結果、シニア・ストリートファッションで山崎選手が3位に、栗野選手が5位に入賞したが、トレンドカットでは惜しくも入賞を逃した。
 ジュニアでは、ストリートファッションでは入賞を果たせなかったが、トレンドカットで蓮沼選手が3位に入賞するなど健闘した。
 団体総合でもシニア、ジュニアともに総合4位にくい込み、日本理容のレベルの高さを改めて世界に示した。

テクニカル・カテゴリーで団体総合金メダルを獲得した日本理容代表チーム(中央左から大森理事長、近、佐藤、飛田、宮坂の各選手、能登谷チーフトレーナー) 初の団体優勝を果たし歓びにわくテクニカル・ジュニアチーム(中央左から木村選手、林トレーナー、芳賀、笹原の各選手)

ファッション・カテゴリーで総合4位に入賞したシニアチーム(左から、山崎、栗野、山口、佐藤の各選手) ファッション・ジュニアチームも総合4位入賞を果たした(左から蓮沼、堤、鈴木、木村の各選手)

  世界チャンピオンからのメッセージ
  多くの人たちに支えられた価値ある金メダルーシカゴ世界大会を振り返って

チーフトレーナー

日本代表審査員

能登谷博樹
(全理連中央講師)

 「団体で金メダルを!」――こんな途方もない目標を掲げて2年前に日本ナショナルチームが発足した。
 毎月シニア7名、ジュニア6名の合計13名の精鋭たちが中央校に集まり、トレーニングが始まった。途中から新日本チャンピオン1名が加わり、日に日に厳しさが増した。
 世界大会当日の競技風景をイメージしてのタイム取りだ。もちろん点数も付ける。少しでも気を抜くと容赦ない罵声が飛ぶ。「もう帰れ!お前なんか選手じゃない!」どんなに怒られても必死に歯をくいしばって頑張ってくれた選手たち。なんとか世界と戦えるだけの力量がついて、最後の仕上げ“合宿”が始まった。
 国内で8日間行った後、シカゴでの16日間、幸い外は極寒の氷点下20度。誰も外に出ようとしないから、朝から夜まで食事以外は練習漬けだ。疲れ切って寝床についても夢の中でも練習する。そんな環境を経て大会に臨んだ。まさにみんな侍の顔になっていた。
 大会が始まり、予想通り、ポーランドとイタリア、ドイツがいい作品を作ってきた。ジュニアではやはりイタリアとドイツがいい。日本もいいが油断できない。
 午後5時、全競技が終わった。みんなやるべきことはやった。精一杯、全身全霊を込めたからこそみんなの顔に安堵が漂っている。
 期待と不安の表彰式。命をかけた「団体“金”」そして最後に呼ばれた「Japan!」――歓喜と涙の渦の中、これで日本に帰れると誰もが思った。本当に長かった。みんなのおかげで今がある。本当に“ありがとうございました”。

●シニア

選手 佐藤秀樹(東京都)

 たくさんの方々の支えがあって、世界大会に日本代表として出場させていただきありがとうございました。みんなの夢が叶い、日本が団体金メダルを獲得しました。

 メディアなどを通じて多くの皆様に理容の仕事の素晴らしさ、コンテストの素晴らしさ、ひとつのことをやり遂げる素晴らしさ、チームワークを伝えられたと思います。同じ志を持った仲間と夢のような時間を過ごせた事がとても幸せでした。

選手 宮坂友有樹(長野県)

 多くの方々のご協力、ご支援のおかげで、日本に16年ぶりにワールドカップを持ってこれたことが何よりも最高の喜びです!

 能登谷チーフトレーナーはじめ素晴らしいトレーナーの先生方やチームのメンバーに感謝です!また、歴代のナショナルチームの伝統が、今回の結果につながったと思います。これからも更なる業界発展のために精一杯頑張ります。ありがとうございました。

選手 飛田恭志(東京都)

 今回のシカゴ世界大会において念願の金メダルをいただだき、応援していただいた多くの方々に心から感謝を申し上げます。

 「自分が育った日本の理容は世界一である」という誇りと自信を胸に、今後も努力を重ねて、日本理容業界発展のため、微力ながら一助を担っていければと思います。ありがとうございました。

ジュニア

選手 木村亜里須(東京都)

 世界大会はとても貴重な体験でした。こんなに人に支えられたことのない期間でした。

 先生方、トレーナーの先生の熱い指導があったからこそ、そして同じ状況で頑張っている選手の姿、支えがあったからこそ最後まであきらめず頑張ることができました。オーナーの田中先生、お店のスタッフ、トレーナーの先生、応援してくださった皆さんに本当に感謝しています。ありがとうございました。

選手 芳賀舞子(東京都)

 必死に教えてくれたトレーナー、励ましてくれた仲間、笑顔で送り出してくれた先輩・後輩、弱音を聞いてくれた家族、親のように支えてくれた師匠。

 みんなにメダルを持ち帰りたい一心でした!

 応援していただいた多くの方々、トレーナーの先生方やチームのメンバーに心から感謝しています。ありがとうございました。

選手 笹原昌之(東京都)

 初めて世界大会を経験させていただき、競技は一人の力ではないということ、今回の金メダルも人の支えが合ったからこそだと感じました。

 トレーナーの先生方、チームのメンバー、応援して下さった方々、オーナーの鈴木先生、スタッフ、両親、多くの人に支えられとても感謝しています。この経験を糧に、シニアでも世界大会に出場できるよう頑張ります。ありがとうございました。

2008シカゴ世界大会成績(入賞のみ)

シニア部門

■テクニカル・カテゴリー(13ヶ国、33名)

団体総合

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位

日本

佐藤秀樹
宮坂友有樹
飛田恭志
近和徳

ポーランド イタリア イギリス ハンガリー

第1競技:クリエイティブ(日本代表審査員=能登谷博樹)

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
ポーランド 佐藤秀樹 宮坂友有樹 イタリア ポーランド

第2競技:クラシックカット(日本代表審査員=能登谷博樹)

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
イタリア ポーランド 佐藤秀樹 宮坂友有樹 プエルトリコ

■ファッションカテゴリー(14ヶ国、43名出場)

団体総合

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
ドイツ イタリア ロシア

日本

山﨑伸司
山口貴志
栗野大輔

ポーランド

第1競技:ストリート・ファッション(日本代表審査員=能登谷博樹)

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
ドイツ ドイツ 山﨑伸司 ドイツ 栗野大輔

第2競技:トレンドカット(日本代表審査員=能登谷博樹)

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
イタリア ロシア ドイツ ロシア イタリア

ジュニア部門(25歳未満)

■テクニカル・カテゴリー(14ヶ国、39名出場)

団体総合

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位

日本

芳賀舞子
木村亜里須
笹原昌之

フランス ギリシャ ドイツ オーストラリア

第1競技:クリエイティブ

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
木村亜里須 イタリア プエルトリコ 芳賀舞子 ギリシャ

第2競技:クラシックカット(日本代表審査員=林淳泰)

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
イタリア 芳賀舞子 ドイツ ドイツ フランス

■ファッションカテゴリー(11ヶ国、42名出場)

団体総合

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
ドイツ フランス オーストリア

日本

蓮沼拓人
堤悠紀
鈴木大樹

モンテネグロ

第1競技:ストリート・ファッション

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
フランス ドイツ ドイツ ドイツ イタリア

第2競技:トレンドカット(日本代表審査員=花島和久)

1 位 2 位 3 位 4 位 5 位
フランス ドイツ 蓮沼拓人 オーストラリア ドイツ

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