全国理容総合研究所では、サロンの繁栄を願い、各種営業支援策を提案しています。今回は「レディスシェービング」のセールスプロモーションを提案いたします。各サロンの業態に合わせ、積極的に取り組みましょう。
今まで経験のなかった若い女性たちの間でも”化粧のりが良い”ということで、レディスシェービングに対する関心が高まっています。反面、サロンの受入れ態勢などについての心理的不安も少なからずあるようです。そこで、女性客に受け入れられ、サロンの増収へつながるような対応策を考えてみましょう。
1.まず知らせることです
理容店は男性専用と思われがちです。女性に意識してもらうためには、ポスター、旗、POP等で「レディスシェービングを専門的に行っている」ということを積極的に知らせる必要があります。「専門的に」ということに意味があります。女性客を受入れる態勢が整っていることを意味し、安心感を与えるからです。店頭表示でアプローチしなければ、女性は素通りしてしまいます。
次のステップでは、もっと積極的に働きかけるために、メニュー内容や女性客へのメッセージなども一緒に店頭表示するのも効果的です。予約受付を行えばさらに安心感を与えるでしょう。
2.安心感は心遣いから生まれます
初めての理容店でシェービングをするのは、女性客にとってかなり勇気のいることです。サロン側では、そういった女性客の心理を把握していろいろな心遣いを行い、安心感を与えることが必要です。第一印象が全てに優先するからです。
清潔感のあるユニフォーム、花やセンスのいい絵画などで明るさ、優しさを演出しましょう。女性客専用のタオル、シェービングカップ、シェービングブラシなどを使う心遣いも大切です。
更にステップアップしていくと、タオル、刈布、スリッパなどを女性専用の色調で統一したり、心地よいBGMを流したりといった心遣いが生まれてきます。また、椅子を統一した色調のバスタオル等で被うことによっても安らぎが演出できます。
3.専用ブースを確保しましょう
男性客が気になるという女性客のために、遊休椅子を活用するなどして待たせないようにしましょう。そして、観葉植物や家具、ワゴンなどを移動して簡単な仕切りをつくりましょう。予約制を導入すれば準備が楽になります。ついたてなどを用意しておけば、なお良いでしょう。
レールカーテンを設置したり、改装に併せて個室が完備できればより専門的になります。ちょっとした化粧コーナーがあれば、女性客も安心して来店できるでしょう。
さらに、空き時間を有効利用するためにも女性タイムを設定(例えば、水、木、金の12:00~16:00を『子育てママのハッピーアワー』としてPR)したり、女性デーを設けて積極的に働きかけることもできます。
4.営業上「香り」にこだわりましょう
たばこや体臭、口臭などは、接客商売である以上、日常的に気を付けなくてはいけません。レディスシェービング施術に当たってのマスク着用は当然です。また、いわゆる「床屋のにおい」(スプレー、パーマ液、消毒液等)の対策では、換気や消臭剤、さらにハーブやアロマテラピー(ポプリやお香等)の導入が効果的です。
5.肌荒れ、剃刀負けが心配-だからカウンセリングは必須です
施術前には必ずカウンセリングを行い、肌のタイプや化粧品とのトラブルの有無、顔そりや眉の形の希望等を確認します。
① スキンチェック : 女性の肌はデリケートです。肌の状態は、睡眠時間、生理、ストレス度、季節、年齢等の条件で変化しますから、それらを見極める専門知識とプロのキャリアを養う必要があります。専用のチェックシートを活用すればスムーズに行えます。
② 女性用基礎化粧品 : 肌質別化粧品や各種顔そり用ソープ(敏感肌用、乾燥肌用、低刺激性等)などを常備すれば幅広い対応が可能になります。更にキャリアを積めば、スキンケア専門店として定着するでしょう。施術後のメイクについては多くの女性客が心配しています。基本的にはお客さまが普段使っている化粧品を持参していただくようにしましょう。
6.メニュー設定やネーミングで女性客を惹きつけましょう
レディスシェービングのテーマは「癒し・くつろぎ・美肌を売る」です。そのためにはインテリア、備品、メニュー内容、そして接客にこだわりましょう。中でも、メニュー設定とネーミングは女性客を惹きつける大きなアイテムです。女性客に求められるメニューは細分化したものが良いでしょう。とにかく、お客様に分かり易く、親切に、内容・料金・時間等を明示しましょう。
▽レディスエステシェービング - 従来の婦人顔そりとは違う、エステにこだわったメニュー化が重要な点です。
▽その日の気分で選べるメニュー - 気軽にできるちょっとだけのメニュー。短時間でできるのがウリです。
▽自店だけのオリジナルメニュー - コース別の設定や分かりやすいネーミングを付けましょう。
7.セールス文例(協力:日本メンズサロンエステティック協会)
・20分間のリラクゼーションは2時間の睡眠に匹敵!
・アロマの休日
・クイックビューティー
・クイックリフレッシュ
・女性に優しい理容店
・やすらぎの○○分、至福の○○分
・毎月剃って お肌イキイキ、リラクゼーション
・即効!美肌!レディスシェービング!
・カミソリ1本で耳のキワから小鼻までツルツル たまご肌!
・カミソリは肌にサッと触れるだけ、それがプロの技!
・悩めるウブ毛の処理はプロにおまかせ!
・女性の好きな3S 整理、整頓、清潔
・とにかく疲れを取りたい!
・これぞ理容店でできるエステティック!
・自分へのご褒美に
・手軽にできるエステティック
・奥様へのプレゼントとして