「拙者、ムラサメモンガラでござる。ん、何やつ!? 勝手に我が家を覗いて笑うとは、無礼なり、卑怯なりー!」 ――なんて声が聞こえてきそうな、ちょんまげ姿の魚「ムラサメモンガラ」や、陽気なジャマイカンのようなドレッドヘアを持つ魚「フサギンポ」など、人間のヘアスタイルに似た魚を集めた企画展「お魚にらめっこ2」が、大分県大分市の大分マリーンパレス水族館「うみたまご」で開催されている。
色や形にばかり目が行って、眺めることの少ない魚の「顔」をじっくり見てもらおうと企画された同展では、数あるヘアスタイル風魚の中から、前出の2種の他にモヒカン頭の「ミヤコテングハギ」、坊主頭の「クサウオ」を紹介し、それぞれ擬人化したコメントを付けることでイメージを膨らませて魚の魅力を伝えている。
「ミヤコテングハギは、ヒレを立てるとモヒカンみたいに見えるんです。いつもはヒレを寝かせてオールバック、あるときは髪を立ててモヒカンなんて、オンオフ使い分けたサラリーマンみたいで、おもしろくないですか? 角度によって魚が見せる、図鑑では分からない多彩な表情をぜひ楽しんでください」と、同展を担当する同館飼育員の坂本理子さん。
水中を漂う魚の姿に癒されながら、自然が創り出したヘアスタイルをプロの視点で評論するのも面白いかもしれない。4月8日まで。
●大分マリーンパレス水族館「うみたまご」
住所/大分県大分市高崎山下海岸
℡097-534-1010
交通/大分駅、別府駅等より大分交通バス「高崎山自然動物園前」下車
開館/9~18時(土日祝は21時まで)
入館料/1,890円(一般)
(『理楽TIMES』H21.3.1付No.402掲載)