理・美容師が仕事をするうえで、最も重要で不可欠な要素であるデザイン。その重要性を説き、専門的な教育を行っているのが日本ヘアスタイル画協会所長の松崎充男さん。日本初のスタイリスト専門学校の立ち上げとともに講師として迎えられ、イヴ・サンローランのファッションショーのヘアメイクも担当するなど、ヘアメイクアップアーティストとして第一線で活動を続けてきた。
松崎さんがヘアデザイン画の重要性を実感したのは、ショーの仕事を行うときに、メイクやヘアの構想を絵コンテで描いて説明しなければならないが、その際、デザインを立体だけでなく、平面で表現、伝達する手段として位置づけられていることだった。これはサロンワークにも通ずることだという。
「理容の仕事では、顔のプロポーションのデザイン力が大切です。その基本となるのがヘアデザイン画ですので、ぜひ勉強を続けて欲しいですね」と強調する。
全理連美術展・ヘアデザイン画部門の審査員や全理連で出版したヘアスタイルブックも担当するなど、業界教育にも大きく貢献されている松崎さん。「理容師さんは、高齢者や入院患者など、元気を失くしつつある人たちに、ヘアカットやポイントメイクなどを通じて、生きる力を与えることができる素晴らしい職業です。もっと誇りを持って欲しいですね」とエールを贈ってくれた。
昨年で30回を迎えた松崎さんの協会が主催する日本ヘア・メイクデザイン画展には、 全国から数多くの作品が寄せられる |
(平成17年2月1日付けNo.353掲載)