理容業祖・藤原釆女亮が新羅人から技術を学んで髪結所を開いたとされる下関。この地に祀られる亀山八幡宮参道脇に「床屋発祥の地記念碑」が建立されている。
碑は、クシ、日本剃刀、人の頭をイメージした玉の3つの石からなり、剃刀部分の高さは4メートルにもおよぶ巨大モニュメント。平成7年の建立以来、地元組合の手で大切に管理されている。
この床屋発祥の地・亀山八幡宮では毎年、毛髪供養祭が開催されており、昨年は11月21日、地元組合員ら約70名が参加して盛大に行われた。
式典では、県内約850店から集めた約50万人の頭髪を奉納。お客さまの健康とご多幸を祈った後、全員で記念碑を参拝した。
供養祭を主催する山口県組合の角野悦雄理事長は、「業界は難しい問題を抱えているが、古に触れることで気持ちが新たになる。これからも碑を大切に守り、供養祭も続けたい」と、床屋発祥の地の組合としての矜持を見せた。
理容師なら一度は訪れたい「床屋発祥の地」。“ふぐを食べながら理容の歴史に触れる旅”なんていかがだろうか。
厳かに行われた毛髪供養祭 |
●亀山八幡宮
住所/山口県下関市中之町1-1
アクセス/JR「下関」より車で5分。鳥居右手に床屋発祥の地記念碑がある。
(理楽TIMES H24.1.1付 No.436掲載)