富山県組合の源弘さんは20代の頃、勤務していたサロンで出会った故古賀政男氏の弟子というお客さまから本格的にギターを学び、その人とともにパーティーや老人ホーム、刑務所などで演奏活動をしていた。
しかし、さらに理容の仕事を学ぶため東京に出たり、富山に戻ってからはサロン経営に専心したこともあって、しばらくギターから離れていた。
ところが一昨年、源さんが以前に慰問演奏活動をしていたことを知ったお客さまから、自分の勤めるケアハウスで演奏してほしいと頼まれた。
「ちょうどその頃、今までお世話になった地域の人たちのために、何かしたいと思っていたところだったので、やってみようと思いました」
それから半年以上、ギターと歌を猛練習し、いよいよ慰問に赴いた。するとこれが大好評で、以後、月に1~3回ほど富山市を中心に高齢者施設などを訪れ、1時間以上にわたって昭和の流行歌などを弾き語る慰問活動を続けている。
昨年1月には富山市ボランティア連絡協議会の個人会員となり、9月からは童謡や唱歌をハーモニカ演奏する水間晋一さんと二人で活動するようになった。
「また来て、との言葉に私も元気をいただいています。これからも皆さんのお役に立っていきたい」――源さんはさらに仲間を募り、グループとして慰問演奏活動していくことを考えている。
慰問会場でギター演奏をする源弘さん(左はハーモニカの水間晋一さん) |
(平成18年3月1日付けNo.366掲載)