秋田県井川町の北嶋満雄さんは、理容業を営みながら長年、地域の安全・安心や青少年の健全育成のための活動を続けている。約40年前に井川町交通指導隊員を移植されたのが始まりで、現在は健全育成井川さくら少年サポートチーム代表、井川町安全安心パトロール副隊長、五城目地域交通安全活動推進委員として活動している。 活動は、児童の登下校時の不審者からの見守り、小中学校などでの交通安全指導、夜間の路上パトロール、青少年の非行防止、防犯や青少年健全育成に関する講演など、実に多岐にわたり、それこそ昼も夜も、休日も関係なく取り組んでいる。その根底には「地域のために」という思いがあるという。 「北海道からきた『よそもの』を温かく迎え入れてくれ、経営する理容店も多くの方にご利用いただいています。その返礼の意味も込めて、地域に貢献がしたいと思って始めたのがきっかけです。自分たちの地域は、自分たちの手で守りたいですから」 |
全国防犯栄誉金章を受章した北嶋満雄さん。 手にしているのがその表彰状とバッジ |
活動中の健全育成井川さくら少年サポート チームの皆さん(左側が北嶋さん) |
その取り組みが評価され、一昨年、警察庁長官と全国防犯協会連合会会長が連名で表彰する全国防犯栄誉金章を受章した。もちろん井川町からは初めての受章で、その年は秋田県から唯一の受章であった。 「一緒に活動する仲間とともに受章させていただいたととらえています。そして、家族の理解、協力があっての受章です」と、その喜びを語る北嶋さん。 「地域の情報が集まり、地域の人たちといつも身近に接し、また地域の子どもたちの成長を見続けることができる理容師にこそ、ふさわしい活動なのではないかと思っています。健康である限りは続けていきたい」と結んだ。
(理楽TIMES H22.3.1付けNo.414掲載) |