Vol.57 ビジネスヘア提案本を出版 柳本哲也さん(北海道)

 「どんなビジネスでも最初は出会いから始まり、第一印象がものをいうのです。表情を明るく見せる髪型にすることが仕事で成功する第一歩になります。前髪を下ろすと幼く見えるので、ビジネスマンが幼く見えて得なことはありませんから、額は出すべきです」

  2007年に「ビジネスで成功する髪型の法則 ビジ髪」(エイチエス刊 1,600円 amazon.comから購入可能)を出版した北海道札幌市の理容師・柳本哲也さんは成功しているビジネスマンの特徴をヘアスタイルという角度から捉え、独自の視点からアドバイスを送る。

 本を出すことが夢だったという柳本さん、出版当時はビジネス本がブームで自分の本職の理容と融合させたらどうだろうと思いついたという。

  早速、顧客や異業種交流会等で知り合ったエグゼクティブの髪型を調べたところ、誰もが顔の四隅のアウトラインがすっきりと出ているという規則性を発見。「公の場では七三分けが世界基準となっています。年齢が髪型を決めるのではない、その人の立場が髪型を決める。成功する人たちはそれに気づき、早くから取り組んでいたんです」と、成功論を展開している。

「ビジ髪」を手にする柳本さん
講演では必ずスーツを着用する

 自著では、増加する芸能人のような髪型とは一線を画す七三分けなどのいわゆる堅い髪型が仕事に好影響をあたえること、合わせて仕事への心構えを強く説いたところ、就職活動中の学生向けのセミナーや厚生労働省の外郭団体就等からの講演依頼が年間数十本にものぼった。

  「全国理容連合会でも就活ヘアに取り組んでいるそうですが、いいことだと思います。今、古臭いと思われるのを恐れて就活生にヘアスタイルを注意する大人がいない。顧客の生活シーンを分かっている理容師がアドバイスしてあげるべきです。会社は遊ぶ場所ではない。就職活動中くらいは短髪、黒髪にすべき。将来成功したいならば大人の常識に合わせなくてはいけません」

  一時ものまねタレントをしていたという異色の経歴を持つ同氏の講演は、笑いに包まれつつも的確な忠告を与えてくれることから、現在も多くの講演依頼が寄せられている。

  顔とつながっている髪型によって、顔の表情というものは一変する。就活においては、すっきりとした髪型で、自分の最高の笑顔を引き出して厳しい就職戦線を勝ち抜いてほしいと、就活生へエールを送った。

(理楽TIMES H23.10.1付け No.433掲載)

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