「色鉛筆画を始めてから毎日が楽しく、あっという間に感じますね。仕事の時間以外は、常にどんな色を使って絵を描いてみようかと考えています」と語るのは、大阪府箕面市の理容師・有本敏枝さん。 有本さんは、昨年の8月に開催された日美絵画展で、大賞である参議院議長賞を受賞した。この絵画展には、全国から2千点を超える油絵や水彩画といった様々な分野の絵画が寄せられ、新潟県十日町市の田園風景を72色の色鉛筆で表現した『朝霧をまとった棚田』が大賞3作品の1つに選ばれた。色鉛筆画が大賞を受賞するのは、同絵画展では初の快挙。 3人の子どもの独立をきっかけに、何か新しいことを始めたいと思っていたという有本さんは、10年前に新聞の広告に掲載された色鉛筆画の通信講座に興味を持って以来、色で風景を表現する世界に魅了された。通信講座の学習を終えた後も、サロンの閉店後の時間に創作活動を続け、休日は夫の欣四郎さんとの旅行で作品のモデルとなる風景を撮影するなど、色鉛筆画に情熱を注ぐ日々を送っている。 |
大賞の賞状を持つ有本さん |
制作した色鉛筆画はサロンに掲示され、常連のお客さまから「まるで、写真を見ているようだ」と言われることもしばしば。なかには、絵画の購入を希望する方もいるのだとか。 人や動物、街といった異なる分野の絵にも挑戦したいという有本さん。作品のストックが溜まれば個展の開催も考えるなど、目標は尽きない。 |
日美絵画展で大賞を受賞した『朝霧をまとった棚田』 |
(理楽TIMES H25.8.1付けNo.455掲載)